覚えておこう!古物商の許可証を書換える場合とは?

古物商許可申請を行い、めでたく許可されると許可証が交付されます。

許可証とは、取引相手に古物商であることを証明するものであり、古物商は行商や競り売りをするときにはこの許可証を常に携帯していなければなりません。


許可証には、記載されるべき事項が決まっているのですが、古物営業の内容に変更が生じた場合で、その変更事項が許可証の記載事項に含まれるときには、変更届出の手続きに加えて許可証の書換えを受けなければならないことになっています。

古物営業法7条5項(抜粋)

  • 届出書を提出する場合において、当該届出書に係る事項が許可証の記載事項に該当するときは、その書換えを受けなければならない。



では具体的にどのような内容が記載事項に該当するのでしょうか?

今回は、許可証の書換えについて詳しく解説していくことにします。

許可証の記載事項

ではまず、許可証に記載されている事項について確認しておきましょう。

  1. 氏名または名称
  2. 住所または居所
  3. 代表者の氏名
  4. 代表者の住所
  5. 行商をしようとする者であるかどうかの別



つまり、上記事項に変更が生じた場合に許可証の書換えが必要になるということです。

複数の都道府県にまたがって営業している古物商は注意!

さて、上記の記載事項①~⑤に変更があった場合、営業内容に変更が生じたことになりますので変更届の提出が必要になります。

このとき、複数の都道府県に営業所や古物市場を設置している古物商や古物市場主は、基本的にいずれかの都道府県の公安委員会(所轄警察署を経由して)に変更届を提出すればよいとされています。


ところが書換えの申請については主たる営業所や古物市場の所在地を管轄する公安委員会に限定されています。

古物営業法施行規則5条9項(抜粋)

  • 許可証の書換えを受けようとする者は、主たる営業所又は古物市場の所在地を管轄する公安委員会に、別記様式第6号の書換申請書及び当該許可証を提出しなければならない。



したがって、許可証の書換えを伴う変更届出については主たる営業所または古物市場の所在地を管轄する公安委員会に(所轄警察署を経由して)しなければならないということになります。

例えば、愛知県北名古屋市に主たる営業所があり、岐阜県と三重県にも従たる営業所を設置している古物商が住所の変更をしたとします。このとき、変更事項が許可証の書換えに該当しますので主たる営業所がある愛知県公安委員会に対して書換申請をしなければなりません。さらに書換申請は変更届出に加えて行わなければならないので、変更届出と書換申請は北名古屋市の所轄警察署である西枇杷島警察に提出することになります。

許可証の書換えの申請

許可証の書換えの方法は、前述のとおり別記様式第6号の書換申請書と許可証を提出する形となります。

別記様式6号の書換申請書

許可証の書換えに必要となる別記様式6号の書換申請書は、以下のような書類です。

クリックすると拡大できます。

<その1>
書換え1-3

<その2>
書換え2-3

<その3>
書換え3-3

まとめ

いかがでしょうか?

ついつい変更届を提出することに注目してしまい、許可証の書換えをうっかり忘れてしまうかもしれません。

変更届出と書換申請の提出先が複雑に感じるかもしれませんが、単純に主たる営業所のある県内の所轄警察署に行けばよいと考えていただけば分かりやすいかと思います。

ちなみに、許可証の書換申請をするタイミングは明確に定められてはいません。しかし、変更事項が許可証に反映されていないのは決して良いことではありません。したがって、書換申請のタイミングとしては変更届を提出するのと同時に行うようにしてください。

参考にしてみてください。