おそらくあなたは、古物商許可申請に必要な略歴書を書こうとしたものの、住民票を移していなかったために職歴と住所歴が食い違ってしまってどうしたらよいか分からず、インターネットで検索した結果このページにたどり着いたのかもしれません。
古物用の許可申請の必要書類として略歴書というものがあります。
ここでは詳しい解説はしませんが、略歴書には職歴と住所歴を記入しなければならず、職歴には会社名と所在地を記入する必要があります。
今回は、古物商許可申請の必要書類の1つである略歴書の書き方をご紹介します。 略歴書は、主に職歴と住所歴を自己申告するようなもので、就職活動のときに書く履歴書の職歴の部分をイメージしていただくと理解しやすいと思います。 な …
ところが住民票を移していなかった場合、住所地と職場所在地があり得ないほど離れてしまうという現象が起きることがあります。
例えば、愛知県の実家に住民登録がしてあった人が転職のため東京に引っ込したにもかかわらず住民票を移さず、数年後また実家に戻ってきたという場合、住民票はずっと愛知県なのに東京で働いていたということになってしまいます。
毎日新幹線で通勤していれば辻褄が合いますが、そんな人はまずいないでしょう。
では、このような場合はどうしたらよいのでしょうか?古物商の許可は受けられるのでしょうか?
ご安心下さい。ちゃんと方法はあります。
これからどんな方法かご紹介します。
万能!上申書を提出すればよい。
上申書をネット辞書で検索すると次のようになります。
官公庁や警察などに対して、法的な所定の手続きなどによらずに単に申し立てや報告などを行うための書類や報告書のこと。
Weblio辞書: 上申書
この上申書を用いて住民票を移していなかったことを説明すれば許可申請は受け付けてもらえます。
上申書の様式サンプル
実際に提出したことがある上申書の様式サンプルです。
この上申書で無事に許可を受けることができました。ぜひ参考にしてください。
理由の記載は不要かもしれませんが、基本的に住民登録は法的な義務ですので、義務を果たさなかった理由は述べておいた方が良いのではないかと思います。
住民登録は法的な義務!?
住民登録については住民基本台帳法で次のように定められています。
住民基本台帳法22条1項(抜粋)
- 転入をした者は、転入をした日から14日以内に市町村長に届け出なければならない。
つまり法的な義務ということです。
まさか!住民票を移さないと罰金刑がある!?
住民基本台帳法にはこんな定めもあります。
住民基本台帳法52条2項(抜粋)
- 第22条の規定による届出をしない者は、5万円以下の過料に処する。
過料とは小さい罰金みたいなものです。
信じられないかもしれませんが、住民票を移さず引越しをすると罰を受ける可能性があるということを意味します。
しかし、住民票を移さないで処罰された人を見たことはありません。
住民票を移さなくてもよい例外もあった!?
法令に明示されているわけではないですが、次の場合は住民票を移す必要がないと考えられています。
- 引越し期間が1年未満の場合
- 引越し期間が1年以上でも「生活の本拠」は移らない場合
生活の本拠が移らない場合とは、一時的な単身赴任のような場合のことを指します。
古物商の申請において、たとえ例外事項に該当していたとしても上申書で違法ではない旨を説明した方が親切だと思います。なぜなら、警察は必ずしも住民基本台帳法を熟知しているわけではないからです。
まとめ
いかがでしょうか?
住民登録に罰則があるのは驚きだったかもしれませんが、まず罰せられることはないと思います。
上申書は住民登録に関することだけではなく、いろいろな場面で使用することができる万能の書類になります。
幣所では、アマゾンのURL使用権原を疎明する資料が無いことを説明するために上申書を使ったりしています。
通常の申請書では対応できない場合は、上申書による対応を検討してみてください。
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