申請先古物営業を行うためには、公安委員会の許可が必要となりますが、直接、公安委員会に持ち込むのではなく、警察署を経由して申請することになっています。

では、どこの警察署に申請すればよいのでしょうか?最寄りの警察署でよいのか?それとも、特定の警察署でなくてはならないのか?

おそらく、あいまいな方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、古物商許可の申請先について確認したいと思います。

どの公安委員会に申請するのか?

前述の通り、古物商許可は警察署を経由して公安委員会へ申請することになります。

ではまず、どの公安委員会に申請するのかを確認しましょう。次の条文をご覧ください。

古物営業法3条1項(要約)

  • 1号営業を営もうとする者は、営業所(営業所のない者にあっては、住所又は居所をいう。)が所在する都道府県ごとに都道府県公安委員会の許可を受けなければならない。

古物営業法3条2項(要約)

  • 2号営業を営もうとする者は、古物市場が所在する都道府県ごとに公安委員会の許可を受けなければならない。



つまり、古物営業のうち1号営業を行う者については、営業所が所在する都道府県の公安委員会に申請が必要であり、2号営業を行う者については、古物市場が所在する都道府県の公安委員会に申請をしなければならないということです。

古物営業の拠点が所在する都道府県の公安委員会が申請先になると考えていただければOKです。

なお、個人申請の場合は、自宅を営業所とすることが多いのですが、このときは、住所地の都道府県公安委員会に申請することになります。

古物営業の1号営業、2号営業の別についてはこちらをご覧ください。

複数の都道府県にまたがって営業所や古物市場が存在する場合はどうする?

例えば、愛知県の名古屋市に営業を行う店舗があり、岐阜県の岐阜市にも同じく古物営業を行う店舗を持っているとします。

この場合、上記の定めに従うと、名古屋市の営業所には愛知県公安委員会の許可が必要となり、岐阜市の営業所には岐阜県公安委員会の許可が必要となります。

なお、法人の場合で、本店所在地が別の都道府県であっても、本店が古物営業を行っていないのであれば、その都道府県の公安委員会の許可は必要ありません。(もちろん、本店所在地のある都道府県で別の古物営業を行う営業所があれば、許可が必要になります。)

とにかく、営業所が存在する都道府県を基準に考えるということです。

同一都道府県に複数の営業所や古物市場が存在する場合はどうなる?

例えば、愛知県に古物営業を行う店舗が10店舗あった場合、1店舗ごとの許可が必要になるというわけではなく、愛知県公安委員会から1つの許可を受ければ足ります。

どの警察署に申請するのか?

ここまでの内容から、どこの公安委員会が申請先になるのかはご理解いただけたと思います。

次に、どの警察署を経由して申請をするのかについて確認していきましょう。

古物営業法施工規則1条2項(要約)

  • 都道府県公安委員会に許可申請書を提出する場合においては、営業所(営業所のない者にあっては、住所又は居所をいう)又は古物市場(二以上の営業所又は二以上の古物市場に係る許可申請書を提出するときは、当該営業所又は古物市場のうちいずれか一の営業所又は古物市場)の所在地の所轄警察署長を経由して、正副二通の許可申請書を提出しなければならない。



つまり、古物営業を行う営業所または古物市場の所在地の所轄警察署を経由して、公安委員会に申請することになります。

例えば、北名古屋市で古物営業を行う場合には、西枇杷島警察署を経由して愛知県公安委員会に申請することになります。

また、同一の都道府県に2つ以上の営業所または古物市場を持っている場合には、それらのうちいずれかの営業所または古物市場の所在地を管轄する警察署を経由することになります。

同一都道府県に複数の営業所や古物市場を持つ場合の留意点

許可申請書を提出した警察署を「経由警察署」といい、その後に行う変更届などの手続きのまどぐちとなります。

したがって、許可申請の際はどの警察署を選択するかについては、その後の利便性を考慮する必要があるといえるでしょう。

まとめ

いかがでしょうか?

基本的には、古物営業を行う拠点を基準に考えていただければいいのですが、複数の拠点がある場合や他県にまたがって拠点がある場合は、申請先がややこしくなってきたり、そもそも申請が必要なのかというところも分かりづらくなってきます。

判断に迷ったら、専門家に問い合わせてみるのもよいかもしれません。参考にしてみてください。